特徴的な繊維の検出・判定例

  アスベストの計測に際して、 その数え方のルールが『アスベストモニタリングマニュアル』(環境省)に記されています (計測ルールについては合わせてこちらもご参照ください)。自動計測ソフトウェアでそれらの特徴的な繊維を 検出した例を以下に掲載いたします。また自動計測ソフトがアスベストの可能性がある領域としてグレーゾーン(黄枠)で示したものを、 マニュアルで補正(承認/削除/追加修正)し本数を確定させた例を紹介いたします。計測の際にご参考下さい。



交差した繊維の例



2本
ソフト検出画像


2本
ソフト検出画像



分岐した繊維の例



2本
ソフト検出画像
分岐が見られる左側繊維は全体で1本と数える。


1本
ソフト検出画像



粒子の付着した繊維の例



2本
ソフト検出画像
粒子が自家蛍光を持つ場合、または試薬の非特異的な吸着がある場合、 粒子にも蛍光が観察されます。強い蛍光を持つ粒子が付着した例(左繊維)と、アスベスト繊維の背景に蛍光粒子がある例(右繊維)。


1本
ソフト検出画像



グレーゾーン検出・判定例


自動計測ソフトウェアでは判定の難しい領域をグレーゾーン(黄枠)として表示します。それらの領域については 画像を確認し、アスベスト本数を確定させます。


(1) 並んだ粒子と短い繊維 ソフト検出画像
3は粒子がならんだものなので、グレーゾーン検出枠(黄)を削除する。 グリッド表示で長さを確認すると短い繊維5は計測対象なので、グレーゾーン(黄枠)をアスベスト(赤枠)に変更する。6は長さ5マイクロメートル以下なので計測対象外。 確定本数:4本

(2) 交差した繊維 ソフト検出画像
2本の繊維が交差しているものをグレーゾーン(黄枠)として検出した(右上図)。 1本をマニュアルで追加し2本とする(右下図)。 確定本数:2本

(3) 粒子が付着した繊維 ソフト検出画像
粒子が付着した繊維(上側)をグレーゾーン(黄枠)として検出した(右上図)。 赤枠に変更し、アスベスト本数を確定させる(右下図)。 確定本数:2本

(4) 交差した繊維 ソフト検出画像
3本の繊維が交差した領域(上図、左上)を2つのグレーゾーン(黄枠)として検出した(右上図)。 1本をマニュアルで追加し、全体で4本として確定させる(右下図)。 確定本数:4本

(5) 分岐した繊維 ソフト検出画像
分岐した繊維の一部をグレーゾーン(黄枠)として検出した(右上図)。 グレーゾーン検出枠を削除し、1本として確定させる(右下図)。 確定本数:1本

(6) 短い繊維 ソフト検出画像
短い繊維(上図矢印)をグレーゾーン(黄枠)として検出した(右上図)。 グリッド表示で長さを確認した後、アスベスト(赤枠)として確定させる(右下図)。 確定本数:1本




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